環境を救えば、経済も救える──最新研究が示す相互の対等関係

気候変動による経済リスクは甚大で、気温が4℃上昇すればGDPは最大40%縮小する可能性があると発表されました。一方、再生可能エネルギーへの投資は雇用創出(中国で150万人規模)やOECDの調査でも経済成長を促進すると評価され、気候対策は未来への投資と位置づけられています。
「環境と経済、どちらを優先するか──」環境問題は、しばしばこのような二項対立で語られてきました。しかし、気候変動による干ばつや洪水といった極端な気象が、深刻な経済的損失をもたらすことを示す研究結果が発表されました。
資本主義の仕組みで動く現代の国家にとって、「経済性」という重力は非常に強く、対立構造で捉える限り、環境への配慮は後回しにされがちです。けれども今回の研究によって、「環境VS経済」ではなく「環境=経済」という視点に変われば、議論そのものも大きく変わる可能性があります。今後、各国がどのような舵取りをしていくのか、注視していきたいところです。
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