島国サモアで感じた、人類が目指すべき世界のヒント

自給自足経済のサモア独立国は、娯楽も少なく、テクノロジーも十分ではない環境で伝統ある暮らしをしています。おおらかな国民性で、ゆるやかに暮らし、誰もが満たされている環境を著者は体験し、経済の本質的な意義を考えさせられるとのことです。
「このサービスを買えば、今よりさらに幸せに。」このような文脈で、マーケティングされた商品に、先進国の私たちは生まれながら晒され続けてきました。経済的により豊かになれば、よりハッピーになれるというストーリーを信じ続けて、戦後の日本社会は発展したともいえると思います。しかしながら、”経済性の一定以上発展と幸福度に相関関係はない”という情報が一部で発表されたり、個人としても経済的豊かさを純粋に追い求めることに疑問を持つ方も増えてきているように思います。
他方で先人たちの経済活動によって、医療や食糧などの数多の課題が改善され、原始的な生活に単純に回帰することにも違和感を持つ方も多いのではないでしょうか。大事なことは二項対立で考えることではなく、伝統的な暮らしの良さと近代が成し得た素晴らしい取り組みをハイブリッドに昇華させ、地球と共存することにあるかもしれません。